スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

渡り板 続き

 次の日、朝8:45。近くのチルドレンセンターで娘を遊ばせるために、わたしは少し早めに出ることにした。渡り板を移動するのに、15分あれば十分だろうと判断した。
 外は小雨、いつものことだ。
 隣のボートにジャンプして橋を渡り、岸から「よいしょっ。」と渡り板を持ち上げる。「あれ?」まったく動かない。
 この渡り板、板と言ってもアルミ製の頑丈な作りをしている。しかも長いこと同じ場所にあるので、地面にしっかりと食い込んでいる。
 とりあえずボート側の先端はちょっとの力で持ち上げられるが、地面側についている先端が中々抜けない!
 「はっ!」と掛け声を上げて持ち上げた瞬間、雨で橋が濡れていたので手が滑って、渡り板の先端が川に落ちたのだ。そのお陰?で「てこの原理」で地面に食い込んだ渡り橋が抜けたが、今度は反対側が川に突き刺さるように落ちてしまった。
このままだと、わたし達の渡り橋同様、川に流されてしまう。
 川の流れが少し速いので、わたしは必死に渡り橋を引き上げようと引っぱった。どうやら、何かに引っかかっているようだ。中々抜けない。
 そしてドラマティックにも雨が強くなってきた。
 風まで一緒に強くなる。
 あっという間に天気は台風並みの状態に変わってしまった。
 わたしは川に突き刺さった状態の渡り橋を、体全体で引き抜こうとした。雨がビシビシと水圧の強いシャワーのように顔面を打つ。
 朝、9時前後、近所のボートの住民は皆まだ寝ている。夏だろうが冬だろうが、住民達は毎晩遅くまで騒いでいる。朝6時に起きて元気に仕事に行くのは、うちの旦那ぐらいだ。
 台風のせいで、いつも川原を散歩している人や、通勤の自転車も通らない。
 誰もいない。
 わたしは孤独に渡り板と戦っている。寒くて手が痛い。
 その日使う予定だった全てのパワーを使ったのではないか。わたしは「おりゃー!!!!」と髪を振り乱して渡り橋を持ち上げた。

 抜けた!!!

 と、同時に、泥だらけの地面に渡り橋ごと、バシャーン!!!
 わたしの叫び声を聞いてか、隣のボートの住民が慌てて出てきて、全身ほぼ泥だらけの渡り橋に抱きついて倒れている私を見て叫んだ。
「誰だ!お前は!!」
 誰だって、、、、わたしです。
 彼はすぐにわたしに気がつき、頭がおかしくなったのかこの人?と思うぐらい笑い転げた。そして次は、朝早くても自分を起こしてくれたら、渡り橋を動かしてやると言ってくれた。
 
 さて、その後、わたしはボートの中に戻り、泥だらけのわたしを見て今度は娘が悲鳴をあげた。母が何かただならぬ物に巻き込まれたと思ったのか何なのか、大泣きした。
 わたしが今日のチルドレンセンターは行けないと伝えると、快く?理解してくれたようだった。
 時計を見るとすでに10時になろうとしていた。1時間の無駄な、長い戦いだったのだ。

 こんなことが起きると、家での生活は簡単にシャワーを浴びたり風呂に浸かったりできる。でも、ボート生活はそうはいかない。
次回は水をどこで補充して、どんなふうに使っているのかについてお話しします。

コメントの投稿

非公開コメント

笑ってはいけないんだろうけど、盛大に笑ってしまった!
ボート生活1年目に、まだ薪ストーブがない頃訪れたのを思い出したよ。
続き早く書いてね^o^
プロフィール

スカイ

Author:スカイ
イギリスで旦那と娘3人でボート暮らしをしていた生い立ちを綴っています。
家賃も地方税も無い自由な生活を選んだはずが、なかなか大変なボート暮らし。大好きなお風呂にゆっくりと浸かることができる生活を毎日のように夢見て、早くボート生活から抜け出したいと思いながら結局7年間を費やしてしまいました。
めちゃくちゃなボート仲間達との暮らしも今はいい思い出です。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア
にほんブログ村 家族ブログ 貧乏家族へ
にほんブログ村 こんな貧乏家族も にほんブログ村 子育てブログへ
にほんブログ村 色々な子育て満載
広告
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。