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これで良かったのか

ボートを目的地まで移動させる最後の任務が自分になるなんて思ってもいなかったので、大きな水門を目の前にしてボートに乗っている自分を思うと、自分が自分ではないような気がしてきた。
始めてイギリスにやって来た時、まさか自分がボートに住むことになるなど思いもしなかった。あの頃のわたしが水門の横に立っていて今のわたしを見ていたら、なんと思うだろう。
まず先に、あの人は中国人か日本人かどっちだろうと思うだろう。それから、ボートに住んでるだなんて考えもしないだろう。友達のボートにでも乗ってるのかなあ。そんなふうに思うだろうか。
わたし、これで人生良かったのだろうか。
そんなことを考えているなどとは思いもしないだろう。

今更後には引けない。目の前の水門が開いたら、そこはテムズ川なのだ。
わたしの気持ちは期待よりも不安でいっぱいだった。

舵はWが取った。Wはめちゃめちゃ機嫌が良くて、水門係りにでかい声で冗談を言っていた。Wの彼女のAも一緒に来てくれた。心強い。
Wは調子に乗り出すと手が付けられないので、彼女がいてくれて助かった。

わたし達は水門係りにお礼を言って門を後にした。他のカナルボートも2隻いて、わたし達は後に続いた。
川の流れがどんどん変わっていく。少しするとテムズ川に入った。カナルに比べると大きい。
Wがわたしに舵を取らせてくれた。スペースがあるので練習にいいだろうと言う。
川の流れが速いからか、重くて舵が上手く取れない。右に行きたければ舵を左に動かし、左なら右に動かす。ややこしい。
ボートがあまりにもジグザグに動くので、WもAもいちいち大笑いした。
少ししてWに舵を横取りされた。ボートは操縦しない方がいいだろうと言うアドバイスまで頂いた。

テムズ川は本当に広大だった。カナルが清楚なら、テムズ川はワイルドという言葉があってるのだろうか。大自然がそのままそこにあった。鴨やアヒルたちが妙に小さく見える。
本当にわたし自身が小さく感じた。
お金の計算のしすぎで、頭が計算機みたいになっていたし、本当は何もかもが不安で、わたしごと誰かと人生を入れ替わりたい気分で毎日を過ごしていた。
大きな自然の中では、そんなことはどうでもいいことのように思えてくる。

これで良かったのだ。心配するだけムダな体力を使うので、ポジティブに行こう。これから仲間達に囲まれた楽しいボート生活が始まるのだ。
わたしの気分は少しずつ晴れていった。
この仲間達のめちゃくちゃな生活に振り回されることになるとも知らずに。
問題だらけのボート生活が待っていることも知らずに。。。。

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プロフィール

スカイ

Author:スカイ
イギリスで旦那と娘3人でボート暮らしをしていた生い立ちを綴っています。
家賃も地方税も無い自由な生活を選んだはずが、なかなか大変なボート暮らし。大好きなお風呂にゆっくりと浸かることができる生活を毎日のように夢見て、早くボート生活から抜け出したいと思いながら結局7年間を費やしてしまいました。
めちゃくちゃなボート仲間達との暮らしも今はいい思い出です。

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