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ボートを売る気があるのか、それとも無いのか?


2012年、もう少しで3月になろうとしていた。イギリスの春はまだ遠いと思うぐらいまだまだ寒い。
厳しい冬のボート生活を懸命に生きている間、ご近所さん達はだいぶ顔ぶれが変わっていた。若者ヒッピー達は辛い冬のボート暮らしに音を上げてほとんどがいなくなってしまっていた。聞くところによると彼らはなんとほとんどが中流階級のお子さん達で、帰ろうと思えば居心地の良い家があるのだから辛かったらいつでも帰れるのだそうだ。ヒッピー暮らしに憧れて長いホリデーをとっていたようなものだ。だから、結局ボート暮らしに残った人達は本当に生活に困ってボート以外に住むあてがない人達か、ボート生活が気に入ってしまった人達、古いボート仲間達だけになってしまった。
なんだか知らないが、テムズ川を散歩ついでにボート仲間達と気が合って、そのまま誰かのボートに居座ってしまった人もいれば、親からボートを買ってもらってボート生活に居座ることになったどこかの娘さんや息子さんもいる。それにしても、お金に余裕がある人達が買うボートはすごい。広いだけじゃない。作りがしっかりしていて、テムズ川の水を再利用してシャワーなどに使える浄水システムが導入されていたり、お風呂があったり洗濯機があったりする。10代の若者の方がわたし達中年カップルよりもいい暮らしをしているとは。。。
そんな中で、わたし達の古いボート仲間の一人TOが、この冬は厳しかったし、自分も年をとってきたので、ボートを売って新生活を始めたいと旦那に言っていたのを聞いた。
そうか、TOもいなくなるのかあ。。。
TOはボート仲間の間でも、いるかいないか分からないぐらいにおとなしい存在だ。パーティーやバカ騒ぎには参加しないで、のんびりとお気に入りのマグで紅茶を飲んでいる。いつも肩を丸めて静かに歩き、ゆっくりとした口調で話しをする。植物をこよなく愛し、近くのガーデンセンターで庭の手入れをする仕事をしていて、いつだったか旦那に仕事をしている時がリラックスできると話していた。
TOのボートはわたし達のボートと向かい合わせで、一番近いご近所さんで一番おとなしい住民だった。

少ししてTOはついに「セール」とボートに広告を張り出した。夏のボート生活が一番楽しくなる前にボートを売りに出すのか、よっぽどボート生活から早く抜け出したいんだろうなあと、わたしは思った。そして張り紙のボートの値段を見てわたしと旦那はビックリした。
彼のボートはカナルボートだが、わたし達の3分の1サイズ。トイレと小さい流し台にベット、シャワーは付いていない。それで、わたし達のボートの値段よりも高い値段で売りに出していた。どう考えても高すぎる!この値段を払うんだったらもっといいボートが買える、絶対に!
「本当はボート、売りたくないんじゃないか?」と旦那が言った。
どうなんだろう?
ボート住民のメンバーが少しずつ変わり、若者が簡単に高価なボートを手に入れることができる状況を目の当たりにして、誰かが高額でボートを買ってくれると期待しているのだろうか?それともただ現実をあまり見ないで生きるタイプなんだろうか?
なんだかとてもナゾだ。
ボート仲間達がTOのボートの前を通るたびに皆驚いた顔で売り出し中の張り紙を見る。TOは特に気にする様子もなく、背を丸めていつものように仕事に出かけて行く。
今までいるかいないか分からないような存在だった彼の存在が、ボート仲間達の間で変に大きくなって、「ちょっと変わった人なんだろうなあ。ボートが売れるように幸運を祈るよ。」などと、世間離れ並みに変わったボート仲間達にひっそりと囁かれるようになった。
果たして彼のボートはちゃんと売れてくれるのだろうか?

貧乏なボート生活は大変だ。家に住みたいとほとんどの人が一度は思う。(わたしはいつもそう思っていたが。。。) でも離れようと思うとなんだか惜しい気もしてくる。
TOも本当はそう思っていたのだろうか?
本当のところは誰も知らない。

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非公開コメント

No title

どうなんでしょう。冬までにまあ徐々に値段を下げて、売れればいいけどなあ…と思ってらっしゃるのかも。
しかし、お金持ちさんはいいですなあ。まあ、現状に感謝することは大事ですが、なんかねえ……(笑)
ボートを売るって難しそう。特にTOさんのボートは!

Re: No title

ボートを売るのは難しいときと、簡単なときがあるんじゃないかと思います。TOのボートはホリデー用にちょっとしたボートを持っておきたいと思う人には持ってこいのサイズとクオリティなんです。見合った値段で売りに出したら、すぐに売れるはず。
やっぱり、とりあえず高く出しておいて冬までに徐々に値段を下げてって考えてたんでしょうねえ。
そう、本当に、お金持ちさん達っていいです。ボート暮らしでもなんでも快適に暮らしていけるんですもんねえ。そのことに感謝して生きてるのか、普通になってるのか、本当はどうなんでしょうねえ?

No title

新しい記事にコメントしたのですが、コメントする際にアダルトサイトへなぜか飛んでしまいます。その変なサイトの下にコメント欄があったので試しましたが、どうでしょう………

Re: No title

> 新しい記事にコメントしたのですが、コメントする際にアダルトサイトへなぜか飛んでしまいます。その変なサイトの下にコメント欄があったので試しましたが、どうでしょう………

このコメントは受け取りましかが、その前のが受け取れてないです。
なんでアダルトサイトに行ってしまうんでしょうか。。。? ちょっと調べてみます。
もし良かったらまた最初のコメントを送り直してください。
連絡ありがとうございます。助かります。

No title

この双子兄弟、確かに強烈そうですね〜。でも頼もしい。「ありがとう、いつも感謝してるよ」とか、カードをあげるとか、直接言うだけでいいかも?きっと相手は嬉しいと思います。スカイさんのお友達が言われるように「書籍化」できると言えますが、まあそれはいずれ………
こんなやってブログにコメントできるだけでも私は嬉しい。読んでて「ほー、そうなのか」と思うこといっぱい。
TOさんのボートはそんな成り行きで売れたんですね!(笑)

Re: No title

わたしはJunebugさんのコメントをもらうだけで嬉しいです。そしていつも楽しみにしてます!

そうなんです。カードは恥ずかしいので、双子兄弟の誕生日やクリスマスには感謝の意味を込めて彼らの大好きなお酒をプレゼントしてます。それなのにお返しに娘に自分達の大事な色鉛筆セットをあげると言って持ってきたので、逆にまた気を使ってしまいました。いい人達です。
実はTOはこの間、どこかのガーデンセンターでばったり会ったんです!毎日平和に暮らしてるって言ってました。良かったです。でも、細かいことはなんとなく聞けませんでした。
ボート仲間だった人に偶然会うって、なんか嬉しいものです。
プロフィール

スカイ

Author:スカイ
イギリスで旦那と娘3人でボート暮らしをしていた生い立ちを綴っています。
家賃も地方税も無い自由な生活を選んだはずが、なかなか大変なボート暮らし。大好きなお風呂にゆっくりと浸かることができる生活を毎日のように夢見て、早くボート生活から抜け出したいと思いながら結局7年間を費やしてしまいました。
めちゃくちゃなボート仲間達との暮らしも今はいい思い出です。

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